|
タイトル |
子どものウェルビーイングとひびきあう(コドモノウェルビーイングトヒビキアウ) |
|
子どもの声を聴き、協働しながら子どものウェルビーイングを保障する動きが広がっている。本書は、子どもの権利を基盤に、公衆衛生学や児童精神医学の視点からウェルビーイングをとらえ、さらに「象徴」としての子どもとともに世界をまなざすことの可能性を考える。
序章 「象徴」としての子どもへの敬意
第1章 なぜ子ども時代が大切なのか
(1)子どもの脳の発達
(2)子ども時代の逆境的体験がライフコースに与える影響
(3)子ども時代のポジティブな体験
第2章 子どものウェルビーイングをつくるもの
(1)ウェルビーイングとは何か
(2)ウェルビーイングの構成要素
(3)子どものウェルビーイングをかたちづくる環境ーーエコロジカルモデル
第3章 子どもの育ちとアタッチメント、神経発達特性、トラウマ
(1)子どもの育ちの土台
(2)アタッチメントとは何か
(3)安定したアタッチメントと発達
(4)神経発達特性をあらためて考える
(5)トラウマと子どもの育ち
(6)ストレス反応について知る
(7)トラウマ症状を対処努力としてとらえる
(8)アタッチメントとトラウマ、子どもの発達
(9)トラウマインフォームド・ケア
(10)自分の傷つきにも気がつく
第4章 子どものこころの健康
(1)「こころの健康」とは
(2)医学モデルからウェルビーイングのソースとしての「健康」へ
(3)子どものこころの健康を取り巻く状況
(4)子ども時代の体験とこころの不調
(5)「診断基準」への疑問
(6)しんどいって言えない
(7)こころのしんどさを受け取ったときにできることーー特に「死にたい気持ち」について
第5章 子どもの力に注目する
(1)レジリエンス再考
(2)子どもの力を支えるもの
(3)「子どもまんなか」からの脱却
第6章 子どもの声を聴く
(1)なぜ子どもの声を聴くのか
(2)子どもの声と政策
(3)子どもの声はどこからやってくるのか
(4)どのように聴くのか
(5)子ども参画のラダー?
(6)聴こえない声に気がつく
(7)聴くことには傷つきも伴う
第7章 子どもの権利に基づいたウェルビーイングの実現のために
(1)子どもの権利とウェルビーイング
(2)保護の対象から権利の主体、さらにメインストリームへ
おわりにかえてーーすべての人の中の「子ども」がひびきあう世界へ
column
中卒のホステスが児童精神と公衆衛生の学び手になるまで
発達することは「喪失」かもしれない
病院の中にいても、子どものことがわからないーーこども専門家アカデミー
こだわりの持つ力
児童相談所の一時保護所でのヨガとティータイム
育休中の留学で学んだ「健康の社会的決定要因」
子どものこころの健康の政策と子どもの声
チャイルド・ライフと「きょうの診察室」
子どもたちへのフィードバック
マシュマロはひとつでいい