鯨塚とも呼ばれるガケ下の町。僕は、その町で「流星新聞」を創刊したアルフレッドの手伝いをしながら暮らしている。
その町には、「オキナワ・ステーキ」というお店を営む同級生のゴー君、
『メアリー・ポピンズ』をこよなく愛するミユキさん、
ロシアン・コーヒーとカレーが名物の「バイカル」という喫茶店を営む椋本さん、
ガケ上で、「ひともしどき」という詩集屋を営むカナさん……など個性的で魅力的な仲間たちがいる。
そんなある日、アルフレッドが昔、取材で町の人々を撮影した8ミリが見つかり、編集して音楽つきで上映会をすることになった。
ラストには、あたたかな涙があふれる、春風のような物語。