佐々木清四郎は、齢十八歳。定町廻り同心となり三年がたつが、まだ見習い同然の扱いだ。
そんなある日上役に呼ばれ、左平次預かりの命を受ける。
左平次は、優秀な廻り方で「落としの左平次」と呼ばれていたが、理由あって引退、今は町人の身分だという。
どうやら亡くなった清四郎の父親の元同僚らしい。
早速、娘の亡骸が運びこまれた番屋で清四郎は左平次に怒鳴られるが──厳しくも温かく鍛えられながら、清四郎は一人前の同心を目指して奔る!
鰻丼、錦糸丼など美味しいご飯も沢山登場するノンストップエンターテインメント時代シリーズ、堂々たる幕開け。