自己愛(ナルシシズム)の実証的な研究を中心とした最前線の論点を紹介。自己愛の研究と尺度の歴史的変遷、重要な研究トピックスである誇大性と過敏性、自己概念や自尊感情などとの関連、特殊な対人関係パターンなどを論じ、今後の研究の方向性を考察する。
第1部 序論
第1章 自己愛の心理学的研究の歴史
第2章 自己愛の測定:尺度開発と下位次元
第3章 自己愛の臨床と実証研究の間
第2部 自己愛の誇大性と過敏性
第4章 自己愛の誇大性と過敏性:構造と意味
第5章 自己愛と対人恐怖
第6章 誇大性と過敏性:理論と測定
第3部 自己愛と自己過程
第7章 自己愛パーソナリティと自己概念の構築プロセス
第8章 自己愛と脆弱な自尊感情
第9章 自己愛と自尊感情:メタ分析と3つの理論からの解釈
第4部 自己愛と対人関係
第10章 自己愛と恋愛関係
第11章 自己愛と攻撃・対人葛藤
第12章 自己愛と現代青年の友人関係
第5部 自己愛研究のこれから
第13章 自己愛研究の近年の動向
第14章 わが国における今後の自己愛研究