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タイトル |
1989 上(イチキュウハチキュウ ジョウ) |
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その壁を突き破れ!
ベルリンの壁はなぜ崩壊したのかーー
崩壊の危機にあるソ連の再興を図るゴルバチョフと
ドイツ再統一を目論むコール。
いま、冷戦後の新生ヨーロッパをめぐる戦いの火蓋が切られる!
1989年11月9日、突如として、ベルリンの壁は崩壊した。
なぜ、崩壊したのかーー。
誰もが予想だにしない事態に立ちすくむなか、
この好機を逃すまいと、西ドイツ首相ヘルムート・コールは、
東西ドイツの統一に向けて動き始める。
だが、その行く手には、崩壊の危機にあるソ連の再建を図るため、
「ヨーロッパの共通の家」という壮大な構想を打ち出したゴルバチョフ、
米ソに代わる第三極としてのヨーロッパの拡大を企むミッテラン、
NATOを拡張し、アメリカのプレゼンスの強化を目論むブッシュが待ち構えていたーー。
ベルリンの壁崩壊の激動の一日と、
崩壊後の歴史のダイナミズムをリアルに描き出す力作。
はじめに
序 章 東西冷戦後のヨーロッパを創造するーー 一九八九年と秩序の構築
第1章 一九八九年の夏から秋に、何が変わったのか?
天安門事件は通用せず/ アメリカは介入せず/ 現状に納得せず/
東ドイツ市民に自信がよみがえる/ テレビが現実を変える/ おわり
に
第2章 戦勝四ヶ国の復権か連邦国家の再生か
一一月九日の夜に/ 次に一体、何が起きるのか?/ (占領?)四ヶ
国/ 飴、果物、そしてセックス/ ポルトゥガロフの後押し/ 過去
の亡霊がよみがえる/ 復元モデルと再生モデルは破綻する/ おわり
に
第3章 一九九〇年に生まれた壮大なヴィジョン
円卓会議/ 反革命?/ 危うくテロの局面に陥りそうになった結果/
賠償金とNATOをめぐる論争の抬頭/ 「NATOの管轄権は東方へ一イ
ンチたりとも動くことはないであろう」/ 所有多元主義/ おわりに
原註(はじめに〜第3章)