連綿と流れる時間はいつ生まれたのか?宇宙の初期進化、中性子星やブラックホールといった極限的物理状態の天体における時間、一定リズムで変化する太陽活動など、宇宙を様々な時間スケールでとらえ直し、その多様性を包括的に解き明かす。天体観測から暦を生み出し時計に追われる我々が、今、ここに生きていることと、宇宙の時間との不思議な調和へと想いを馳せさせる一冊。
序章 『宇宙と時間』 嶺重 慎
第1章 宇宙の始まり 齊藤 遼
コラム1 宇宙における時間の矢 早田次郎
コラム2 宇宙の一番星 細川隆史
第2章 宇宙の物質進化 諸隈智貴
第3章 星・惑星の形成と太陽系の起源 廣田朋也
第4章 地球が生命を宿す惑星になるまで 佐々木貴教
第5章 地球の歴史と生物の進化 大路樹生
コラム3 太陽と地球の将来 浅井 歩
コラム4 系外惑星のハビタビリティーと時間 藤井友香
コラム5 地球外文明探査と文明の存続時間 高橋慶太郎
第6章 世界の終わりに誕生する時計と新しく始まる世界 馬場 彩
第7章 ブラックホール 井上 一
コラム6 タイムトラベルの理論的探究と最新の天文観測から切り開く可能性 森山小太郎
コラム7 ブラックホールの観測と時間 本間希樹
第8章 暦と時間の構築と文明史ー主に日本に即して 細井浩志
第9章 時間計測精度の向上がつなぐ人と宇宙 細川瑞彦
コラム8 文化人類学とコスモロジー 山口 睦