変わることを迫られる組織と変わらざるを得ない個人の「今」を，学際的なアプローチで概観する． 管理職育成，育休取得，役職定年後のキャリア形成…… 組織（企業）の意図と働き手の意識はどうせめぎあっているのか． 人びとの働き方には、どのような変化が生じているのか。それを受けて組織はどのように変わろうとしているのか。管理職の育成、子育て世代へのサポート、育休取得の現状、役職定年後のキャリア形成、50代労働者の働き方など、多分野の専門家たちが、試行錯誤をつづける組織と働き手の「今」を掬い上げる。 第1部　家族形成期　変わりゆく家族関係の中で 第1章　日本的雇用と女性の労働力参加ーー企業規模ごとの「働きやすさ」の分析ーー（筒井淳也） 第2章　夫よりも学歴が高い妻は幸せなのかーー学歴組み合わせと主観的厚生ーー（佐藤一磨） 第3章　育児休業取得を通じた父親としてのアイデンティティ形成と働き方の変化（櫻井雅充・小江茂徳） 　第2部　仕事期　変わりゆく組織との関係 第4章　働き方の人事管理と従業員の受け止め方ーー働き方改革と女性活躍推進の観点からーー（余合　淳） 第5章　育児期就業女性の「できる」からみた制度効果（安藤史江・喜田昌樹） 第6章　女性のキャリア形成と上司のマネジメント（荒木淳子） 第7章　女性管理職の育成と育休トランジションーー女性が育児と両立しながらキャリアアップするために必要な要因とはーー（国保祥子） 　第3部　高齢期　より長期的な共幸関係のために 第8章　役職定年・延長と新たな働き方ーー中高年の多面的なキャリア形成ーー（寺村絵里子） 第9章　50代労働者の力の発揮と仕事の達成感を向上させるためにーー会社の取組や方針の影響ーー（水落正明） 補　論　データ分析の方法論