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タイトル |
ブリテン帝国史のいま(ブリテンテイコクシノイマ) |
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ブリテン帝国史をめぐる従来のパラダイムを越える「新しい帝国史」を検証して、ポスト「ポストコロニアル」総合を展望する。
これまでのブリテン帝国史研究を支配してきたギャラハー=ロビンソンのパラダイムに果敢に挑戦する「新しい帝国史」やグローバル・ヒストリーの成果を取り入れつつ、これからの課題として、新旧の研究を統合するポスト「ポストコロニアル」総合を提示する。
序 論 いま帝国史とは何か
1 『オックスフォード講座ブリテン帝国史』のパラダイム
2 新しい帝国史のパラダイム
3 評価とコメントから本書の構成へ
第1部 ギャラハーとロビンソンからブリテン帝国史革命へ
第1章 植民地高等文官制度の変遷
はじめに
1 植民地高等文官制度の誕生から帝国主義期まで
2 第二次世界大戦後の植民地高等文官の膨張期
3 海外高等文官制度の再建と終焉
4 植民地統治構造
おわりに
第2章 日英比較帝国主義
第3章 ブリテン帝国史革命の指導者マッケンジー
1 「ブラック・ホール」から免れて
2 ブリテン帝国史革命へ
3 オリエンタリズム
4 ブリテン帝国史への四ネーションアプローチ
5 ヨーロッパ諸国への適用、および比較帝国史
6 『帝国百科事典』と『建築物から見たブリテン帝国」
第2部 グローバル・ヒストリーに向けて
第4章 グローバル・ヒストリーの冒険
1 ウォーラーステイン
2 世界システム論から見た帝国主義
3 ベイリン『アトランティック・ヒストリー』
4 アーミテイジの思想史研究
5 ベイリのグローバル・ヒストリー研究
6 ロス『洋服を着る近代』
7 思想のグローバル・ヒストリーに向けて
8 「私たちのすべてが今やグローバル・ヒストリー史家か」
第5章 英語のグローバル・ヒストリー構想
--アンダーソン『想像の共同体』再読から
1 英語に関する考察の欠如?
2 English,Britainなどの訳語
3 国内の英語、帝国の英語
4 英語のグローバル・ヒストリー構想に向けて
第3部 グローバル・ヒストリーとポストコロニアルの交錯
第6章 新しい帝国史とは何か
はじめに
1 帝国論的転回と新しい帝国史
2 古い帝国史から新しい帝国史へ
3 オリエンタリズムからオーナメンタリズムへ
4 ポストコロニアルとの対話
5 新しい帝国史マニフェスト
おわりにーーそして私たちは
第7章 ポスト「ポストコロニアル」総合に向けて
1 ポストコロニアル研究と新しい帝国史
2 制度からアイデンティティーへ
3 政治から文化へ
4 エリートからサバルタンへ
5 ポスト「ポストコロニアル」総合に向けて
6 ポストコロニアル研究と実証研究とのコラボ
結 論 これから何をなすべきか