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タイトル |
スコアリング・ロールシャッハ(スコアリングロールシャッハ) |
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ロールシャッハ法の長所と限界を巡る多くの議論の中で,包括システム(CS)が,ロールシャッハ法そのものと同一のように論じられ,結果として,CS以外にもスコアリング法が存在するという事実には目を向けられなくなってしまった。
このような事柄を踏まえ,本書の編者らは,CS以外のさまざまなスコアリング法と解釈に焦点を当て,充分な妥当性のある一級の研究を示すことで,ロールシャッハ法の研究は批評家が認めているよりも広汎なものであるという事実を明らかにしている。
各章では,思考障害指標,対象概念尺度,口唇依存尺度,一次過程尺度,Lernerの防衛尺度,Klopferの予後評定尺度,Barrier-Penetrationシステムといった個別のスコアリング法について論じられている。かつて,さまざまな原典に散在していたこれらのスコアリングと解釈のガイドラインは,その多くが今はもう読むことができない。
臨床家や研究者はこの一冊を読むことで,ロールシャッハ法への7つのアプローチに触れ,ロールシャッハ法の研究と実践のさらなる発展に役立てることができる。
寄稿者紹介
まえがき
序文
第1章 ロールシャッハのスコアリング:回顧と展望
第2章 ロールシャッハ予後評定尺度
第3章 形式的思考障害の査定のためのロールシャッハ技法の使用
第4章 ロールシャッハ尺度における対象の概念
第5章 ロールシャッハ口唇依存尺度
第6章 ボディイメージ,身体像境界,およびBarrierとPenetrationロールシャッハスコアリングシステム
第7章 一次過程スコアリングシステム
第8章 防衛とその査定:Lerner防衛尺度(The Lerner Defense Scale)
索引
監訳者あとがき(北原裕一)