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タイトル |
境界性パーソナリティ障害のための転移焦点化精神療法(キョウカイセイパーソナリティショウガイノタメノテンイショウテンカセイシンリョウホウ) |
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本書は,境界性病理に対するオットー・カンバーグの理論とアプローチに基づき,実証的に開発された,転移焦点化精神療法(TFP)の実践マニュアルである。
TFPは,現代精神分析的対象関係論に基づいており,転移の中で活性化した患者の対象関係を解釈する一連の過程を定めることを戦略としている。
対面で週1?2回で実践される治療モデルは現代における力動的精神療法の在り方にマッチしており,本書で詳述されている戦略や戦術は,精神力動的精神療法家にとって有益な指針となりうる。
付属するDVDに収録された,カンバーグ,ヨーマンズ本人による貴重な面接のデモンストレーション映像は,具体的な治療戦略に関わる本書の記述と紐づいており,治療者と患者の対話や両者の間の相互作用について具体的に示す,すべての臨床家にとって必見の資料である。
日本の読者の皆さんへ
監訳者まえがき
序文
ビデオガイド
第1章 正常と異常なパーソナリティ構造の性質
第2章 転移焦点化精神療法の実証的開発ー臨床研究のプロセス
第3章 転移焦点化精神療法の戦略
第4章 アセスメント段階ー臨床的評価と治療選択
第5章 治療枠の構築ー契約,投薬,補助的治療
第6章 治療技法ー刻一刻と変わる状況に合わせた介入と変化のメカニズム
第7章 治療戦術と臨床上の課題
第8章 治療の初期段階ー枠のテスト,衝動,コンテインメント,ダイアドの特定
第9章 治療の中盤ー退行エピソードを伴う統合に向けた動き
第10章 治療の進展期と終結
第11章 転移焦点化精神療法における変化の軌跡
訳者あとがき
文献
索引