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タイトル |
HSPと心理療法(HSPトシンリリョウホウ) |
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本書は,HSP(High Sensitive Person)についての実用的な臨床書である。HSPの特性を持つ人は,まだ誤解されている部分がたくさんある。敏感とは知覚の鋭さであり,その鋭さは感覚器官の質の違いというよりも脳が戦略として情報を深く処理していることを指し,その敏感さにもさまざまなバラエティがある。
臨床現場において,セラピストや援助者が出会うことが多いHSPの方の特徴やアセスメント方法について詳しく解説し,具体的なケース事例も紹介しながら,各章の最初と最後には内容を簡単に理解できるように“要約”を載せている。さらに,付録として「HSP尺度」や,HSPの敏感性についてDSMの診断基準による疾患との区別方法も記載している。
原書は著者のアーロン博士が創設したHSP専門資格の受験テキストにもなっている。本書を通じてHSPの方への理解を得ることは必ず日々の臨床にも役立つだろう。
『HSPと心理療法』の日本語版に寄せて
監訳者まえがき
序文
第1章 とても敏感な患者たち
治療が必要なHSPと治療を必要としないHSP なぜ両者を区別しなければならないのか
第2章 高敏感性のアセスメント
第3章 生まれつきの敏感さから生じる二つの問題
神経の高ぶりやすさと強い情動反応
第4章 HSPによく見られる三つの問題
低い自尊心,間違ったライフスタイル,批判への過剰反応
第5章 HSPの患者に合わせた心理療法
第6章 人間関係の築き方を援助する
出会い,シャイネス,コミットメントへの恐怖
第7章 長期的な人間関係を援助する
対立,気質の類似度,敏感なセクシュアリティについて話し合う
第8章 HSPと働く場所
第9章 HSPとパーソナリティの種類
付録A HSP尺度
あなたはHSPですか?:セルフテスト
付録B DSMの精神疾患から敏感性を区別する
付録C 高感受性の概念に関する研究の概要
訳者あとがき
監訳者略歴