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タイトル |
天保艶犯科帖(テンポウツヤハンカチョウ) |
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老中の水野忠邦は天保の改革で贅沢を禁じた。
しかし、それは人々の心を疲弊させ、景気は悪くなる一方であった。
大店呉服屋の時次郎は景気の先行きを案じ、大奥御用達の座を得るため南町奉行の鳥居耀蔵に近づくが、
その煮えきらない態度に業を煮やし、自ら今の御用達である扇屋をつぶすことを画策する。
ねらわれた扇屋は用心棒を雇うことにし、
南町の定町廻り同心・倉田彦三郎の通う道場の師範代である坂木結衣がその任に納まる。
その夜、賊が押し入り、ひとり娘の美奈がさらわれた。
結衣と彦三郎はあとを追うが、一味は大きな屋敷に逃げこむ。
しかしそこで、彦三郎は意外な人物に出くわして……。
殺伐とした世に、ひとすじの光明をさす痛快娯楽時代小説!