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タイトル |
飢えた者たちのデモクラシー(ウエタモノタチノデモクラシー) |
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国家において、国家の彼方へ向かうことはできるのか?
レヴィナスは、「他者たち」とともに政治の意味を問う政治哲学の思想家であるーー
第三者、相互性、制度、物質主義、動物性、ユートピア、国家、不協和、無始原といった光源によって、「倫理」と「政治」を結びつけるレヴィナス政治哲学の輪郭を浮かび上がらせる。
●著者紹介
松葉 類(まつば るい)
一九八八年生まれ。京都大学文学部研究科博士課程研究指導認定退学。博士(文学)。現在、同志社大学ほか非常勤講師。専門はフランス現代思想、ユダヤ思想。論文に「レヴィナスにおけるデモクラシー論ーー国家における国家の彼方」(『宗教哲学研究』第三八号、二〇二一年)など。共訳書にミゲル・アバンスール『国家に抗するデモクラシー』(法政大学出版局、二〇一九年)、エマヌエーレ・コッチャ『メタモルフォーゼの哲学』(勁草書房、二〇二二年)など。
はじめに
凡 例
略 号
序 論
第一部 複数性
第一章 正義における主体性ーー第三者論の再検討
第一節 眼差しの中の第三者
第二節 隣人の隣人
第三節 社会における他者たち
第二章 困難な相互性ーーブーバーとともに
第一節 相互性概念に関する三つの論点
第二節 格率と状況
第三章 制度における市民たちーーヴァール、リクールとともに
第一節 無限責任への批判
第二節 制度における有限責任
第二部 物質性
第四章 飢えの切迫と死への時間ーーフランクとともに
第一節 飢えの切迫と〈われここに〉
第二節 死への時間における応答可能性
第五章 よりよいものへ向かうユートピア的時間性ーーブロッホとともに
第一節 〈いまだない〉の未来
第二節 具体的ユートピア
第六章 物質主義とユダヤ的普遍主義ーーキリスト教、マルクス主義とともに
第一節 空間的超越と物質的超越
第二節 ユダヤ的普遍主義の射程
第三節 マルクス主義哲学の力
第七章 人間主義の動物性ーー生態学とともに
第一節 飢えの動物性
第二節 飢えの生態学
第三部 デモクラシー
第八章 デモクラシーにおける主体性ーーデリダ、ホッブズとともに
第一節 具体的ユートピアのデモクラシー
第二節 イスラエル王国におけるデモクラシー
第三節 政治的責任と倫理的責任
第九章 不協和のデモクラシーーークセナキスとともに
第一節 不協和の音楽論
第二節 デモクラシーのノイズ
第三節 若者たちの運動
第一〇章 国家の彼方のデモクラシーーーアバンスールとともに
第一節 レヴィナスにおける無始原
第二節 アバンスールにおける無始原
第三節 国家の無始原とデモクラシー
結 論
おわりに
参考文献
英文要約
索 引