|
タイトル |
動物たちの日本近代(ドウブツタチノニホンキンダイ) |
|
躾、殺処分、肉食、動物愛護運動ーー
死や暴力を通して、人間と動物の関係はどのように規定されてきたのか。
●著者紹介
志村真幸(しむら まさき)
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了、博士(人間・環境学)。南方熊楠顕彰会理事。比較文化研究。『日本犬の誕生ーー純血と選別の日本近代史』(勉誠出版、2017年)、『南方熊楠のロンドンーー国際学術雑誌と近代科学の進歩』(慶應義塾大学出版会、2020年)、『絶滅したオオカミの物語ーーイギリス・アイルランド・日本』(共著、三弥井書店、2022年)ほか。
*
三村宜敬
公益財団法人南方熊楠記念館。民俗学。
春藤献一
国際日本文化研究センター博士研究員。京都精華大学人文学部非常勤講師。動物愛護思想史。
三津山智香
筑波大学人文社会系特任研究員。民俗学。
坂元正樹
神戸市立外国語大学非常勤講師。イギリス近代史、スポーツ文化史。
斎藤 光
京都精華大学ポピュラーカルチャー学部教員。科学史、社会文化誌。
佐藤孝雄
慶應義塾大学文学部教授。動物考古学。
伊東剛史
東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。イギリス史・感情史・動物史。
東城義則
立命館大学授業担当講師。民俗学。
中西須美
名古屋大学大学院非常勤講師。多元文化論・共生文明論。
加藤秀雄
滋賀県立琵琶湖博物館研究部学芸員。民俗学。
下田健太郎
熊本大学大学院人文社会科学研究部准教授。文化人類学。
名島弥生
慶応義塾大学文学部非常勤講師。動物考古学。
はじめに
第1部 家畜とペット
第1章 犬はいかにしつけられてきたか
猟犬、家庭犬、軍犬 日本における犬の訓練の歴史
第2章 牛尾家畜産日誌からみる豚と山羊の飼育と死
第3章 動物保護管理法の施行に伴う畜犬行政の転換
動物愛護と犬の殺処分
【コラム1】現代日本の畜産業と家畜守護神
第4章 漫画に描かれた動物たちと言葉
【コラム2】「動物経験」の回顧的個人史
第2部 野生動物と魚
第5章 エゾシカの骸をめぐる聖・俗・害
第6章 翻案される動物史
なぜ、ミカドキジはミカドキジと名づけられたのか?
第7章 労務・事務・意思決定からとらえる動物保護の活動
奈良公園とその周辺における「神鹿保護」の事例より
第8章 「野鳥」という概念の誕生
中西悟堂の雑誌『野鳥』発刊のいきさつについて
第9章 神・人・動物の境界を揺るがすもの
動物の言語使用と人間的な振る舞いについて
第10章 汚染された魚たちとの絆を結び直す
水俣の海で生き続けるということ
【コラム3】魚獲りの話ーー奄美大島住用湾におけるホシレンコ漁
あとがき
索引