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タイトル |
ヘンリー塚本 感動と情熱のエロス(ヘンリーツカモトト カンドウトジョウネツノエロス) |
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ヘンリー塚本。AVにふれたことのある人であれば、誰もが耳にしたことがあるAV監督である。
その作風は主に「昭和」が舞台になっており、他のAVとは一線を画す独特な作品が多い。
その背景には何があるのか、生い立ちから彼が見ていた原風景、そしてAVの世界に入るまで、
さらに現在までを描いた渾身のノンフィクション、評伝である。
序章 prologue 人の心に残る作品を──、
第一章 一九九四年四月、冷たい春の雨が降る午後に。
第二章 一九四三年、千葉県長者町・貧困・トウモロコシ畑の情事。
第三章 一九五七年、二本榎・小松川・江東楽天地・映画との出会い。
intermission#1 二〇〇九年晩秋・二〇一四年盛夏。
第四章 一九五九年、姉の死・池袋・三河島・不思議な夜。
第五章 一九七〇年、コペンハーゲン・悲しき天使・大塚・卒業・恋人たちの夜。
intermission#2 アダルトビデオの衰退・狂気の光・大蛇の夢・スリルとサスペンス。
第六章 一九八二年、足立区鹿浜橋付近、紀尾井町、〈なんでも撮ります〉の時代。
第七章 一九八二年、新宿京王プラザ、富山高岡、自由の値。
第八章 一九八四年、ブラックパックビデオ・AV黎明期・ビデ倫加盟。
第九章 八〇年代から九〇年代へ・バブル景気の終焉・心に残るAVの始まり。
第十章 九〇年代・セックスというものが持つ奥深いドラマ・レイプの深層。
第十一章 女優・男優・FAオールスターズ・独自のシナリオ作法と疾走の時代。
第十二章 さらにシナリオ作法の深淵へ・迫力・情熱・魂の叫び。
第十三章 独創的かつ特異な演出スタイル・夢のあるAV・光り輝く存在であれ!
第十四章 恋しい女という名の永遠の謎・人生は不公平・ゾーンに入る・そして新しい世界へ。
第十五章 情熱はファンの元に・最後もファミリービデオとして・AVという文化を作る。
intermission#3 二〇二二年七月、沈黙の向こう側。
第十六章 引退・そしてYouTubeへ・映画に救われ映像に生かされて──。
終章 二〇二三年夏、姉の死、再び。
epilogue 最後の日々、希望の光。