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タイトル |
手を動かしてまなぶ 群論(テヲウゴカシテマナブグンロン) |
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★ がんばる初学者・独学者を全力応援! ★
新進気鋭の若手数学者が贈る、群論の壮大なストーリー。
群の例や例題を豊富に用意し、具体的な群の計算を通じて、抽象的な概念を手を動かしながら吸収できるようにした。本書にはいろいろな“顔”を持つ群が登場するが、それらの群を単に教科書的に羅列するだけでなく、現代数学のどのような場面で活用されるかについても言及した。群の世界はこれほどまでに広く豊饒だったのかと驚かざるを得ないだろう。さらに、関連する話題や数学者の話を「よりみち」や「コラム」で紹介した。
群の“迷宮”へと誘い込む最強の独学本が今ここに──。
【本書の特徴】
● 全本文中で読者が行間を埋める必要があるところにアイコンをつけ、その具体的なやり方を別冊「行間を埋めるために」として裳華房Webサイトで公開(後日公開予定)。self-contained でスムーズに読み進めることができる。
● 全体のあらすじが見渡せるよう、冒頭に「全体の地図」を設けた。
● 2面体群、4元数群、自由群のような多くの教科書に現れる群を取り上げる際、代数学に限らず数学のさまざまな場面で群の概念が立ち現れるということを読者に身近に感じていただけるよう、その背景も含めて解説した。
● 初等整数論(整数論の基礎事項、とくに合同式)を冒頭の章に配置し、初等整数論のテキストとしても独立に使用できる構成とした。
● 節末問題の解答について、丁寧で詳細な解答を無料でダウンロードできるようにした(後日、裳華房Webサイトにて公開予定)。自習学習に役立ててほしい。
● 数学の専門書でしばしば登場するドイツ文字について「ドイツ文字の一覧」(フラクトゥーア体と筆記体)を見返しに掲載した。
【群論で使う初等整数論の内容について、記述を充実させた4つの理由】
(1) 群論においては、定理などの証明の中で初等整数論の知識が暗に仮定されていることが多い(例:元の位数関係の証明で、初等整数論のべズーの補題の知識が仮定されているケース、など)。初等整数論と群論を関連づける形でわかりやすく解説しておくことは、読者にとっても有益であるため。
(2)初等整数論の内容の中には群論を通すと大きく見方が変わるものが多い(例:中国式剰余定理やフェルマーの小定理、オイラーの定理)。初等整数論は群論の有用性を感じ取る題材としても適しているため。
(3)初等整数論は大学によってはカリキュラムに入っていないことがあり、その場合、独習が難しいケースもあるだろうと判断したため。
(4)高等学校の新学習指導要領では、「整数の性質」が『数学A』の「社会と人間活動」に区分されており、教科書や学校によってあつかい方に差が出ることが想定されるため。
1.整数とその性質
2.群と準同型写像
3.群の剰余類分割と準同型定理
4.群の作用と軌道分解
5.有限群の構造