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タイトル |
マグレブ/フランス 周縁からの文学(マグレブフランス シュウエンカラノブンガク) |
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背反しながらも強く結ばれ、
混ざりながら描かれる新たなテリトリー
フランス植民地時代から独立を経て、豊かな文学的土壌を築き上げてきたマグレブ文学。《植民地》、《女性》、《移民》をテーマに、周縁から中心へと波及するはかり知れない衝撃を観測する出色の文学論。
《「フランス語マグレブ文学」や「フランス語圏文学」という領域その境界線を変えながら新たな地図を形成していくだろう。本書は「フランス語マグレブ文学」という枠組に視線を投じることから始めて、マグレブ/フランスという背反しながら強く結ばれ、せめぎ合いながら混ざって新たなテリトリーを描いていく文学を、三部の主要テーマに分け、緩やかな時系列に沿って追っていく。》(本書より)
序章 文学の地図と境界線
第1部 フランス語マグレブ文学へのアプローチ
第1章 タハール・ベン・ジェルーン再考(1)--モロッコ現代文学の雑誌『息吹』と初期詩作品
第2章 タハール・ベン・ジェルーン再考(2)--『ハッルーダ』、言語・身体・都市、そして小説
第3章 マグレブと自伝的物語
第4章 水とジェンダーーーハンマームというトポス
第2部 アルジェリアを書く二人の女
第5章 アシア・ジェバール『渇き』--小説という挑戦、作家の誕生
第6章 レイラ・セバールーー「移民第二世代」の娘たちの物語とテリトリー
第7章 アルジェリア/フランス(1)--《アルジェの女たち》をめぐる絵画と文学の対話
第8章 アルジェリア/フランス(2)--《アルジェの女たち》をめぐる絵画と文学の対話
第3部 マグレブからフランスへーー移動と記憶、はざまの体験
第9章 ヤミナ・ベンギギの映像作品とテキストーーマグレブ移民の母たちと娘たち
第10章 再び、ヤミナ・ベンギギーーラジオを聴く女たち
第11章 記憶の場としてのグット・ドール、バルベスーー戦後マグレブ移民とパリ
第12章 フランスで「移民」が/について書くということーーマグレブ移民をめぐる文学
終章 新たな作品創造の地平へ向けて
注
参考文献
人名索引
あとがき