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タイトル |
ふるさと東京 今昔散歩 特別編 モダン・トウキョウの街と空(フルサトトウキョウコンジャクサンポ トクベツヘン モダントウキョウノマチトソラ) |
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いまは、明治から数えて5番目の元号の令和の時代です。明治維新(1868年)から1世紀半近くが経過し、これから過去を回顧する書籍や展覧会の企画が次々と出てくると思います。2022(令和4)年の初春、東京・押上の郵政博物館で開催される展覧会「モダン・トウキョウの街と空〜絵葉書で旅する東京。ロストからネオの時代へ〜」では、その流れの中で新たな提案をしたいと考えました。それは「モダン」という言葉の新しい見方です。63年間続いた昭和の前半が「昭和モダン」なら、その後はどうなるのか。少なくとも、戦後の昭和はどんな言葉(定義)がふさわしいかということです。それをもとに『ふるさと東京今昔東京散歩 特別編』として刊行するのが本書で、シリーズの共著者である坂崎幸之助さんの特別協力をいただきました。
「モダン」という言葉が最も似合う街が東京(トウキョウ)であることに異議を唱える方は少ないでしょう。モダン・トウキョウは、昭和初期を表わす代表的なテーマにもなっています。これをヒントにして、モダンからロスト・モダン、そしてネオ・モダンという、時間の推移を考えるのはどうでしょうか。日中戦争から太平洋戦争へと続いた時代はロスト・モダン、そして戦後の復興期をへて東京、日本が甦った時代(昭和中期)がネオ・モダンです。本書ではネオ・モダンという新しい時代に焦点を当てながら、モダンやロスト・モダンの時代を含めた、東京の姿をお見せしたいと思います。