気鋭の研究者が日本史の通説に挑む!
歴史研究の現場において、これまでの常識を覆す説が次々に生まれている。その中心となり、優れた研究結果を発表しているのが、30代、40代の歴史学者たちである。本書では、古代・中世・近世・近現代と、ぞれぞれの時代において注目を集めている最新の知見をもとに、その事実が歴史の何を変えるのかについて論じていく。教科書を書き換えるかもしれない新説で、日本史の見方が変わる。
第1章 古代 河内春人
新説1 倭の五王は五世紀の「天皇」に特定できない
新説2 「薬子の変」は「平城上皇の変」だった
新説3 「国風文化」は存在したのか
第2章 中世 亀田俊和
新説4 承久の乱の目的は鎌倉幕府の打倒だったのか
新説5 観応の擾乱の主要因は足利直冬の処遇問題だった
新説6 応仁の乱の主な原因は将軍の後継者争いではなかった
第3章 戦国 矢部健太郎
新説7 戦国大名は「上洛」を目指してはいなかった
新説8 豊臣秀吉は甥の秀次に切腹を命じていなかった
新説9 関ケ原合戦は豊臣政権の内紛だった
第4章 江戸 高尾善希
新説10 「御江戸」と「大江戸」は別物だった!?
新説11 江戸時代の「士農工商」は身分ではない
第5章 幕末 町田明広
新説12 薩長同盟は軍事同盟ではなかった!?
新説13 日米修好通商条約は不平等ではなかった!?
第6章 近現代 舟橋正真
新説14 日露戦争で日本は情報戦に勝利した
新説15 日米開戦の原因は組織の論理と責任のたらい回しだった
新説16 昭和天皇は戦後も政治・外交に影響力を持っていた
《本書をより深く理解できるブックガイド》