大正12年から3期足掛け60か月に渡り、六代の内閣で海軍大臣を務めた財部彪(たからべたけし)の日記の翻刻版
昭和5年のロンドン海軍軍縮条約を巡って、海軍のみならず政界全体や国民をも巻き込んだ大分裂に至る、そうした日本近現代史の中でも特に重要な局面の中で、その中心点にあった当事者の第一級のドキュメントとして注目の史料。
✺財部彪日記の概要と研究上の位置づけなど を詳細に記した6本の「解題」を収録
✺登場人物の「索引」を完備
【編集協力】
太田久元 (おおた ひさもと)
立教大学立教学院史資料センター 助教
1980年生まれ。立教大学大学院文学研究科博士課程後期課程修了。博士(文学)。主要業績:『戦間期の日本海軍と統帥権』(吉川弘文館、2017年)
兒玉州平 (こだま しゅうへい)
山口大学経済学部准教授
1980年生まれ。神戸大学大学院文化学研究科博士後期課程修了。主要業績:「戦間期硫安業界における東洋窒素工業株式会社の活動」(『社会経済史学』80-3、2014年)、「両大戦間期日本硫安業界における産業組織の一形態:『妙な会社』東洋窒素工業株式会社の経営史」(『神戸大学史学年報』35、2020年)
手嶋泰伸 (てしま やすのぶ)
龍谷大学文学部講師
1983年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(文学)。主要業績:『昭和戦時期の海軍と政治』(吉川弘文館、2013年)、『日本海軍と政治』(講談社、2015年)
畑野 勇 (はたの いさむ)
学校法人根津育英会武蔵学園 学園記念室長
1971年生まれ。成蹊大学大学院法学政治学研究科政治学専攻博士後期課程修了(博士・政治学)。主要業績:『近代日本の軍産学複合体』(創文社)など
財部彪日記
大正一二年
大正一三年
大正一四年
大正一五年
昭和二年
昭和三年
昭和四年
昭和五年
【解題】
季武嘉也「『財部彪日記 海軍大臣時代』の刊行について」
櫻井良樹「財部日記の概要」
畑野 勇「海軍大臣時代の財部彪に関する人物評価と研究の進展状況」
太田久元「一九二〇年代、財部彪の海軍大臣時代の動向」
手嶋泰伸「昭和五年以降の財部彪周辺の政治的動向」
兒玉州平「財部彪と日本学術振興会総務部ー昭和六年から昭和一六年の『財部彪日記』」
財部彪略年譜
財部彪関係系図
都城・島津・男爵家略系図
鹿児島・島津家略系図