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タイトル |
糧ーー政治的身体の哲学ーー(カテ セイジテキシンタイノテツガク) |
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それでも世界は存在する。〈グルメなコギト〉の糧として! 本書はレヴィナス現象学と政治理論を架橋し,新たな社会契約を提起。その問題圏はエコロジー,動物,食料問題等,多岐にわたる。
序 論
主体の身体性
糧の現象学
実存論的分析論の再検討ー存在論と政治
第一部 糧の現象学
第一章 〈〜によって生きる〉
享 楽
グルメなコギト
味 覚
茶の湯
地上にいるという条件、局所化、誕生
第二章 空間、環境、他の実存者たち
存在の地理性、風土と風土性
住まうこと、建てること、耕すこと
感情移入、動物とのコミュニケーション、共通世界の共有
ゾーオポリスと動物に対する正義
肉食と獣たちへの愛
第三章 乱れる食
倫理の出発点としての飢え
不足の問題から正義の問題へー潜在能力アプローチ
食料倫理と食料政策
食と農の現象学
無食欲症、過食症、肥満ー苦痛に喘ぐ口
第二部 共通世界の創出
第一章 新たな社会契約
ホッブズの人為説、あるいは暴力への応答としての社会契約
ロックの穏健なリベラリズムー浪費や接収のない自律
ルソーにおける一般意志と義務感
ロールズにおける原初状態と新たな社会契約
糧の共有としての正義の原理
第二章 民主主義の再構築
代議制システムの補完
第三議会の仮説と専門家の役割
競争民主主義から熟議民主主義へ
公共圏の混交性と政治参加
文化と民主主義、知識人/メディア/学校
第三章 国境を越えて
原子爆弾の影
グローバル化、主権、方法論的コスモポリタニズム
カント以来の世界市民法
グローバル市民社会とコスモポリタン・デモクラシー
想像上のもの、ユートピア、啓蒙の遺産
結 論
可能性の開示とコンヴィヴィアリティ
生への愛
〈感覚すること〉のラディカルな現象学と政治的構築主義