生命よ、自由であれ
生命の本質は、自己複製ではなく、絶え間のない流れ、すなわち動的平衡にある。鮮やかに喝破した前著から2年。生物学の新しい潮流エピジェネティクスは、ダーウィン進化論の旧弊を打ち破るか。動物を動物たらしめた必須アミノ酸の意味とは? 美は動的平衡にこそ宿り、遺伝子は生命に対して、自由であれと命じている。さらなる深化を遂げた福岡生命理論の決定版がついに登場。
第1章 「自由であれ」という命令ー遺伝子は生命の楽譜にすぎない
第2章 なぜ、多様性が必要かー「分際」を知ることが長持ちの秘訣
第3章 植物が動物になった日ー動物の必須アミノ酸は何を意味しているか
第4章 時間を止めて何が見えるかー世界のあらゆる要素は繋がりあっている
第5章 バイオテクノロジーの恩人ー大腸菌の驚くべき遺伝子交換能力
第6章 生命は宇宙からやって来たかーパンスペルミア説の根拠
第7章 ヒトフェロモンを探してー異性を惹き付ける物質とその感知器官
第8章 遺伝は本当に遺伝子の仕業か?-エピジェネティックスが開く遺伝学の新時代
第9章 木を見て森を見ずー私たちは錯覚に陥っていないか