「NO」から始まる音楽論。
音楽の世界に蔓延する権威と常識を問いなおす「18の論点」!
「読者の何割かは最後の章まで読破するでしょう。
そのうち一定数の方々は、不愉快な思いをし、お怒りになるかもしれません。
が、一方で、俎上に挙げられたさまざまな事象とその論考に瞠目し、
心の裡で喝采してくださる方々もいるはずです。」──南 博
「本書で、私が書いてきた領域は多岐にわたっている。
音楽家の矩(のり)を踰(こ)えていると思う方が大半だろう。
だが、私たち二人が書きたかったことは、まさに、
そうした実は何の根拠もない「矩」をこしらえた、
何か大きな力に対するリゼントメント(憤激)である。」──森本恭正
ラディカルに、そしてロジカルに権威を切り裂く多能な作曲家と、
言葉のインプロヴィゼイションで読む者を覚醒させる異才ピアニストが
ジャンルを超えて交わした言葉のインタープレイ。
誰も語れなかった〈音楽〉がいまここから聞こえてくる──
はじめに(南博)
まえがきにかえて(森本恭正)
第1章 音楽と男
第2章 音楽の噓
第3章 音楽と自然と人工
第4章 音楽と映画
第5章 体が聴く音楽
第6章 音楽と無知
第7章 音楽と脳
第8章 音楽と言葉
第9章 音楽と権威
第10章 音楽と音楽評論
第11章 音楽と欲望
第12章 音楽とAIと創造
第13章 音楽と農業
第14章 音楽と軍隊とヒエラルキー
第15章 音楽と効率
第16章 音楽と政治
第17章 音楽と日本
第18章 音楽と女
永遠のVienna──あとがきにかえて(南博)
Bostonの一夜──あとがきにかえて(森本恭正)
参考文献