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タイトル |
催眠トランス空間論と心理療法(サイミントランスクウカンロントシンリリョウホウ) |
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トランスという奥深い現象は,特別な場合にのみ起こるわけではなく,日常のなかにも現われている。そうしたトランスをうまく活用するセラピーは,催眠療法ばかりではなく,自律訓練法や臨床動作法,イメージ療法,フォーカシングなど数多く存在する。本書は,そうした催眠療法とその関係するアプローチを貫く「催眠トランス空間論」を通して,心理療法の職人技に迫る1冊である。
多くのセラピーがマニュアルやガイドラインに沿って行われる中,微妙なクライエントの反応を感受し,治癒につなげる職人芸がある。本書には,催眠療法とその関連領域でプロフェッショナル中のプロフェッショナルとして活躍をする10人のセラピストに,その真髄を思う存分に描いてもらった。本書は,本物のプロフェッショナルを目指す臨床家に読んでもらいたいものである。
§1 催眠トランス空間論
1. 序 論 ◆ 松木 繁
2. 「催眠トランス空間論」構築への道筋 ◆ 松木 繁
3. 「催眠トランス空間論」に至るまで─古典的・伝統的な催眠療法実践からの発展的展開 ◆ 松木 繁
4. 古典的・伝統的催眠療法の臨床適用の失敗事例からの学び─催眠療法の治癒機制に関する新たな視点 ◆ 松木 繁
5. 「壺中の天地」と「催眠トランス空間」─壺イメージ療法との出会い ◆ 松木 繁
6. 催眠トランス空間論─“治療の場”としてのトランス空間(「催眠トランス空間」)の構築とコミュニケーション・ツールとしての催眠現象の理解 ◆ 松木 繁
§2 催眠とその関連心理療法の職人技─時空を超えた職人の技を実感する
7. 催眠療法と壺イメージ療法─催眠から離れること,留まること ◆ 田嶌誠一
8. それは「『悩み方』の解決」から始まった ◆ 児島達美
9. トランス療法と現代催眠─自然なトランスの活用と催眠トランス空間についての考察 ◆ 中島 央
10. NLPの立場より ◆ 西健太郎
11. 自律訓練法の匙加減 ◆ 笠井 仁
12. トランス空間を作り,その中で主体的に振る舞う─私が心理臨床をしていく上で大切にしている8つのこと ◆ 八巻 秀
13. 「浸食される」ということ─フォーカシングを通して学んできたこと ◆ 伊藤研一
14. 臨床動作法による心理援助 ◆ 清水良三
15. タッピングタッチをとおして知るホリスティック(全体的)ケア ◆ 中川一郎
16. トラウマ治療における臨床催眠の役割 ◆ 仁木啓介