こんどのお正月、どんなしめかざりを飾りますか? 宝珠、鶴、海老、俵…しめかざりには実に多彩なかたちがあります。全国を訪ね歩いた著者が、しめかざりの飾りのない姿、わらが形づくる「“素”のかたち」に込められた土地の祈りと人々の願いを読み解きます。
カラー120頁、著者撮影の写真多数。
図解:「しめ縄」から「しめかざり」への造形的展開
玄関用しめかざり形態分布地図
1章 しめかざりのかたち
宝珠[広島・宮城・長野]
打出の小槌[長野]
松竹梅 [京都]
鶴[大分・福岡・熊本・鹿児島]
宝船[徳島・秋田]
俵[山形]
海老[鳥取・京都・新潟・千葉]
蛇[滋賀・岐阜]
杓子[愛媛]
馬[三重]
鋏[静岡]
懸の魚[兵庫]
お顔隠し[群馬]
七五三縄[長野]
おっかけ[広島]ほか・・・・・・25型、5系統の
しめかざりの“素”の姿を写真付で紹介
2章 しめかざり探訪ー
山形:稲作の苦難の歴史を超えて「俵じめ」に新年のエネルギーを蓄える
埼玉:旧家の家長が代々受け継ぐ、あたりまえの「正月準備」
香川:漁網を持つ手で稲藁を綯い、大漁と安全の願いをこめる
福岡:島の鶴、街の鶴 自在に舞い、南の土地を寿ぐ
3章 しめかざりを知る
構造:綯い、作り、飾る・・・・藁の縄目に思いを込めて
装飾:扇・橙・海老・譲葉・・・・装飾それぞれにも意味が宿る
これまでとこれからの道:人、土地、時間を結び、しめかざりはこれからも引き継がれる