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タイトル |
アジアの孤児でいいのか(アジア ノ コジ デ イイノカ) |
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日朝国交正常化への希望は、拉致問題に端を発したメディアの過熱キャンペーンと北朝鮮の「核カード」で吹き飛ばされた。イラク戦争で、日本は「大義」と引き替えに有事法制、イラク支援法をあっさりと手に入れた。不況下にはこの種のナショナリズムが顔をのぞかせる。しかし…嫌な感じだ。なぜ、いま日朝交渉が必要なのだろうか?朝鮮戦争休戦から五〇年、冷戦崩壊がようやく北東アジアに及ぼうというときに、いつまでもアメリカの「言いなり」でいいのか?ここで国を想う進路や国益を見誤ると、日本は永遠にアジアでの居場所をなくしてしまうだろう。いまこそ戦後日本の究極のテーマ「アメリカと北東アジア」を冷静に分析する必要がある。「北東アジアに生きる」ロードマップを提示する著者の声に、じっくりと耳を傾けよう。