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タイトル |
東京下水道 設備創造(トウキョウゲスイドウ セツビソウゾウ) |
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巨大都市東京の下水道を支える設備機器と技術者たち。
写真家 山崎エリナがその表情に迫る!
わが国初の近代的下水処理場「三河島汚水処分場」誕生から100年、「東京下水道設備協会」設立40年。
家庭、オフィス、工場から排出される「汚水」をきれいにし、地表に降る「雨水」を速やかに排除して街を浸水から守る。
休むことなく続く開発、製造、メンテナンスの日々。
その現場を活写!
本写真集では、設備機器製造会社技術者の活躍にスポットを当て、設備機器そのものとともに、工場での製造やオーバーホールの様子、水再生センターなどの現場での据付け、調整、試運転などに従事する姿を撮影。
ポンプ、水処理、汚泥処理、監視室、電気室、現場盤の6つにカテゴライズして掲載。
巻末には写真説明を付記。
<本書の構成ー撮影現場>
●ポンプ
地下深くの下水道管から流入する汚水を地上にある水処理施設までくみ上げるポンプは、内部のインペラ(羽根車)が回転して水をくみ上げるもので、東京で使われるポンプは流量も多く、くみ上げる高さも高いため巨大なものとなる。
●水処理
水処理施設では、主に沈殿と微生物の働きによって汚水をきれいにする。微生物が活発に活動するためには、大量の空気が必要で、送風機から送られた空気は反応槽内の散気装置から放出される。
●汚泥処理
水処理施設の第一・第二沈殿池で沈殿した汚泥は、水分が大量に含まれるため、濃縮および脱水を行ってから焼却する。汚泥処理のプロセスは環境負荷が高いため、省エネルギー、温室効果ガス排出削減、資源リサイクルなどの技術が発達している。
●監視室
水再生センター全体をリアルタイムで監視・制御する中枢で、各処理工程の状況、設備の稼働状態、異常検知の情報が集中管理される。オペレーターは、監視室のモニタリングシステムを通じてデータを収集・解析し、異常発生時には迅速に対応する。
●電気室
変圧器や配電盤、制御盤などが設置されており、水再生センター内のすべての電力供給と配電を管理する場所である。あらかじめプログラムされた自動制御のほか、監視室や現場盤からの手動操作により、各機械設備に安定した電力を供給し、システムの運用を支える。
●現場盤
各機械設備機器の運転操作は、中央の監視室から行うのが基本だが、日常の点検やメンテナンスの際にはそれぞれの機械設備の近くに起動・停止操作のための小型の制御盤である現場盤を配置する。大規模な機械設備の脇にある現場盤は、あまり目立たないが、維持管理には欠かせない存在である。