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タイトル |
30歳からの漢詩エントリー(サンジュッサイカラノカンシエントリー) |
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漢詩とはーー。
大人の教養、知性の最高峰、時空を超える異才たちの文学。
ディストピアとユートピア、欲望と無心、絶望と希望、知と情。
希望なき世界を見た詩人が到達した境地。
それを知らないまま大人になるなんて!
【本文より抜粋】
日本の文学として高校三年生で必修になっていた「漢文」は必修ではないし、
それ以上にもう森鴎外の『舞姫』も、夏目漱石の『こころ』も学びません。
多くの高校生が「国語」の授業で学ぶのは、「論理国語」と呼ばれる「契約書」などの文章なのです。
漢文は、「簡素」をもって「旨」(もっとも大切なこと)とします。
漢文を使って文章を書いていた人たちは、書いたものを何度も頭の中で繰り返し、
不必要なものを切り捨てていきました。
書き捨てる文章とは違って、何かを伝えようとする熱いものがあればあるほど、
文章は複雑な層が重なりあうような姿になっていきます。
漢文や漢詩を読むために必要な基礎知識は、はっきり言ってありません。あるとすれば、
「自分がどう生きるのか」を考えることが、漢文や漢詩を理解し楽しむ道を作ってくれるでしょう。