写真、文筆、絵画、書とあらゆるメディアで表現し続ける藤原新也。『インド放浪』『東京漂流』『メメント・モリ』など次々と話題作を発表し、社会に衝撃を与え続けている。大震災直後には東北を歩き、香港・雨傘運動では現地からSNSでライブ配信、コロナ禍では無人となった街に立つ。殺伐とした現代を背に、私たちに「生きることと死ぬこと」の本質を問い続ける。
本書は、藤原のこれまでの道程と根幹に流れる人への思いを「祈り」というテーマに込め、初期作から最新作の作品と書下ろしの文章で、藤原新也の多彩な活動を辿るものである。